考えている方へ For Prospective
Students
研究者の方へ
山田彬尭
Welcome to my website!
自己紹介
私は、慶應義塾大学環境情報学部/政策・メディア研究科で、理論言語学に、デジタルヒューマニティーズ的手法を応用させる文理融合研究を行っています。。
理論言語学者としては、敬語を主要な研究対象にしつつ、形態統語論、意味論、語用論に渡り広範囲な言語現象を通言語的、および通時的視点を重視しながら研究してまいりました。
デジタルヒューマニティーズの実践者として、従来の質的な研究手法では得にくかった新しい言語現象を分析することをこれまで数多く行ってきました。とりわけ、大規模オンライン実験やコーパスという形で蓄積された言語テキストデータを、ベイズ統計学・統計モデリングの視点から解析するというアプローチを得意にしてきました。研究の業績については、こちらをご覧ください。
I am a researcher conducting interdisciplinary research that applies Digital Humanities methods to Theoretical Linguistics.
Theoretical linguistics is a discipline that aims to hypothesize and theorize about grammar, the system of human language. Ultimately, to address the grand question of what cognitive abilities enable linguistic communication in humans as a species, I study the grammar of various languages, focusing primarily on Japanese and English.
Digital Humanities refers to an interdisciplinary research approach that converts humanities research subjects—traditionally dominated by qualitative (and somewhat subjective) older research methods—into digital archives. By analyzing these using applied statistical methods and the like, we aim to uncover new aspects of subjects that were difficult to obtain through conventional wisdom. In my case, I specialize in an approach that analyzes linguistic text data accumulated in the form of large-scale online experiments and corpora from the perspective of Bayesian statistics and statistical modeling. For more information about my research achievements, please click here!
TBA
これまでの業績
TBA
今後の展望
TBA
TBA
学部生の方へ
履修案内・シラバス
ようこそ!理論言語学の世界へ!
理論言語学って何?
ことばを勉強しているとき「なぜこんな仕組みになっているんだろう」って思う理不尽なルールはありませんでしたか。
語学の授業なら「そういうもんだから覚えて!」と蓋をしてしまう、そんな素朴な疑問に立ち止まって突き詰めるのが言語学です。
とりわけ、ことばの普遍性と多様性について、「理論」を立てながら立ち向かうのが理論言語学です。現象を捉えようと理論を重ねていく、偶然とは思えない発見の連続から、常識では捉えられていなかった、意外なことばの側面が見えてきます。語学の授業では見えなかった、ヒトという種に固有な言語のシステムに真正面から向き合ってみたい人
理論言語学の六分野①
🔍 理論言語学には「音声学」「音韻論」「形態論」「統語論」「意味論」「語用論」という六つの主要領域があります。
🔍 音に関する分野が音声学と音韻論です。
分野の紹介:「音声学」と「音韻論」
「さんかい(三階)でさんま(秋刀魚)をさんにん(三人)で食べた」の三つの「ん」、実は物理的には全部違う音なんです。でも母語話者は同じだと思ってます。
理不尽ですが、どうも成人のヒトの脳は別の音を同じだと認識することがあるらしいのです。平行な線を斜めに捉える錯視みたいに。まさに語学では習わない言語の不思議です。
「物理的」な音の正体を暴く音声学は、マイクやセンサーなどの測定器で捉えられるような、客観的な音の実態を研究します。 一方で、音韻論は、その言語の話し手が頭の中で音をどう整理し、分類しているかという、私たちが捉えた「心理的/主観的」側面を研究します。
理論言語学の六分野②
🔍 理論言語学には「音声学」「音韻論」「形態論」「統語論」「意味論」「語用論」という六つの主要領域があります。
🔍 ことばの構造を研究する分野が形態論と統語論です。
分野の紹介:「形態論」と「統語論」
英語の過去形-edにはgo+-ed = wentのように動詞と融合する不規則形があります。でも-ing形にはありません。なぜでしょうか。…実は、どうも単語の中に構造があり、不規則形を産むか否かは、この単語内の構造で決まるようなのです。
単語が集まってできる文も、構造を持っています。ここでも特定の構造的条件が揃うと「理不尽」な現象が生まれます。例えば主語と述語の一致などです。なくたってコミュニケーションは可能です。ということは、情報伝達のための規則ではないということです。そんなプログラミング言語や鳥の言語にはない変な性質、気になりますね。
ならば、言語の構造を調べることでヒトをよりよく理解できるかもしれません。こんな興味から単語の構造を研究する分野を形態論、文の構造を研究する分野を統語論と言います。
理論言語学の六分野③
🔍 理論言語学には「音声学」「音韻論」「形態論」「統語論」「意味論」「語用論」という六つの主要領域があります。
🔍 ことばの意味を研究する分野が意味論と語用論です。
分野の紹介:「意味論」と「語用論」
「山脈」が無生物で足を持たないことは誰でも知っているのに、どうして「東北地方には奥羽山脈が走っている」なんて言うのでしょうか。非合理的です。この文の「走る」は「ジョンが走る」の「走る」と同じ意味なのでしょうか。
さらに、単語たちはつながることでより複雑な意味を作ります。「到着する」は「ている」とくっついて「到着している」になります。でも、英語でarriveとbe -ingをくっつけても「到着している」にはならず「到着しつつある」という意味になります。日本語と英語は何が違うのでしょうか。
このような単語や構文の意味を、人間の認知や論理学の視点を借りながら研究するのが意味論です。さらに、語用論では、文脈とのかかわりで生まれる意味を研究します。
「卒業プロジェクト」ってなに?
SFCで理論言語学をはじめるかたへ
SFCでは、「問題が与えられ、正解を教わる」のではなく「何が問題かを考え、解決方法を創出する」ことができる、「未来の先導者」を育成、輩出することをめざしています。この目標実現のプロセスとして、また、自らが未来へ前進するときの「自分自身のプロポーザル」として、卒業プロジェクト(卒業論文)の制作に取り組んでもらいます。
この研究会では、この未来志向型/「実学」重視のスタンスを「既存の言語学の枠組みにとらわれず、分野横断的な融合を目指し、新しい視点を取り入れた研究を生み出す力」のように考えて、将来に大きく羽ばたかんとする学生さんを強く応援します。
しかし、卒業プロジェクトにいきなり取り組めるものでもありません。三段階のプロセスを用意しています。
grass ホップ:授業を通じた基礎力の涵養
理論言語学には、前頁までに見た6つの重要エリアがあります。私だけでなく、慶應では三田や日吉、矢上キャンパスなどでも様々な授業が開講されています。これらの授業に参加して、基礎力を蓄えてください。
spa ステップ:研究会を通じた応用力の育成理論言語学の先行研究を読みを「知識」と「議論」の力を伸ばす 理論言語学実践と、研究を遂行する上での「手段」と「技法」を育む言語×DH×FWという二種類の研究会に参加し、研究遂行のための力を伸ばします。
forest ジャンプ:卒業プロジェクトを通じた成果発表「研究とは何か」という大きな問いを、自らの興味のあるテーマに即し、考えます。知の生産者になることで 、言語学にとどまらない「専門知識」が私たちの社会をどう支えているのか自分なりに理解し、今後の人生を生きるためのヒントをつかみ取ってください。
研究会1: 理論言語学実践
この研究会(ゼミ)では、授業で習った知識・技術を前提に、毎学期テーマを決めて言語現象を深堀します。
ことばの構造や意味の不思議を分析!
授業で習った分析ツールを使いながら、より広範囲の言語データを分析します。毎学期テーマを変え、先行研究の批判的にかつ建設的に読み解くためにはどうすべきか、また、分析を発展させるにはどうすべきかを議論し、参加者が自分の興味を持った言語現象を自らの力で分析できるようになるための力を伸ばす機会を提供します(詳しくはこちら)。
check_circle
① 動画の視聴とマッチング
次の動画をすべて視聴して、自分とマッチしていると感じていること。
check_circle
② 指定科目の履修と成績
下記授業(またはそれに対応する授業)を 2科目以上履修し、B以上の成績を修めていること
- 理論言語学入門(統語論)
- 理論言語学入門(意味論/語用論)、または、語彙意味論
- プロジェクト英語C(文法)
※1年生などの方でも過去に相応の訓練を積んでいる人は受け入れることもある。
研究会2:言語×DH×FW

パソコンを使って言語データ分析!
DS1やDS2で学んだ統計学/データ分析技術を、言語研究に応用するという視点から復習しつつ、言語実験やコーパス作成/分析という視点から掘り下げ、定量的な言語データ分析力を育成する(第1回の内容は下記に公開中)。
check_circle
DS1およびDS2を履修済み(または履修中)
※1年生などの方でも過去に相応の訓練を積んでいる人は受け入れることもある。
研究会の様子
唯一無二の大学生活を知的に、真摯に、鮮やかに。
大学院受験を
考えている方へ
For Prospective Graduate Students
Welcome!
教員にコンタクトを取る前に Before contacting me...
入試情報 Application
事務的なことについては、まず慶應のHPをご覧ください。 First and foremost, please take a look at the official admission policy:
🔍修士課程入学🔍博士課程入学 🔍Master's Program
🔍Doctoral Program
研究計画書について Application Documents
SFCでは、大学院の出願にあたっては、まず事前に教員にコンタクトを取り、指導教官に仰ぎたい人が受け入れ教員になってくれるかどうかを確認する必要があります。私にこのコンタクトを取る際には、次の3点をメールで添付の上ご連絡ください。① 履歴書:
これまでの自分の経歴や業績をまとめた書類です(様式任意)。
② 研究計画書:
大学院で行いたいと考えている計画書です(様式任意)。具体的な先行研究に言及し、それを踏まえ自分がどのような研究をしたいと思っているかを、具体的に説明してください。
③ マッチングシート:
SFCや本研究会と、出願者の方がやりたいことがマッチしているかを測るための質問票です。
At SFC, applicants to the graduate school must contact a faculty member in advance to confirm whether they can serve as their academic advisor. When contacting me, please attach the following three documents to your email:
1. Curriculum Vitae (CV): A document summarizing your background, academic history, and accomplishments (free format).
2. Research Proposal: A proposal outlining the research you intend to conduct in the graduate school (free format). Please reference specific prior studies and explain as concretely as possible what research you wish to pursue based on that literature.
3. Matching Sheet: A questionnaire designed to assess whether your goals align with SFC and this research group.
言語学 vs. 語学 Linguistics vs. Language Skills
よくある勘違い A common misunderstanding
「これまで私は日本語を一生懸命勉強してきた。語学力には自信がある。だから、言語学を専門にしていいる先生を探していました!先生、よろしくお願いします!」ちょっと待ってください!言語学と語学は全く違います。
「自分には人生(歴史)があるから、歴史学ができると思います」と考えるのが変なのと同じくらい、大きな勘違いです。
私は、定量的・定性的な研究手法を使う言語学者です。ですので、応募の前に、そもそも言語学とは何か確認し、それが自分がやりたいと思っていることとマッチしているのかを熟慮してから、アプライしてください。 “I’ve been studying Japanese very hard for years, and I’m confident in my language skills. So, I was looking for a professor who specializes in Linguistics! Hey, I look forward to working with you!”
Hold on! Linguistics and language learning are two completely different things. They are about as different as thinking, “Hey, I have a life (a life history), so I should be able to major in history.”
Using both quantitative and qualitative research methods, I study linguistics!
So, before you apply, please take some time to make sure you understand what linguistics actually is and carefully consider whether it really matches what you want to study.
SFCに向いている人/いない人 Who Is (and Isn't) a Good Fit for SFC
すべての人がSFCに向いているってわけじゃない。自分に合う研究科を探そう! SFC isn't for everyone. Find the graduate school that best suits you!
一方で、SFCの研究科に在籍することのメリットは、「言語学と○○」という異分野の掛け合わせを楽しめることです。「言語学と法学/歴史学/脳科学/数学/心理学…」などです。
狭義の言語学に関しては、私と語らいましょう。言語学としての専門もしっかり鍛えます。ですが、それに加えて他のSFCの研究者の方々と交流し、言語学を創発的に越えていく異分野連携を実現する第二の軸を持つ、「二刀流」を志す方にSFCは向いています。私自身、デジタルヒューマニティーズと理論言語学という二つのフィールドを行き来する研究者です。言語学だけをするのに比べると二倍大変です。でもその分、豊かなことばの世界を探検できます。そんなことに興味を持つ方の応募をお待ちしています。 There are many linguistics researchers around the world. If you want to dive deeply into linguistics only, SFC might not be the best fit for you. You should find a Department of Linguistics, where all faculty members are linguists.
On the other hand, the unique advantage of studying at SFC is the opportunity to enjoy interdisciplinary combinations—"Linguistics and [X]": Linguistics and Law, History, Neuroscience, Mathematics, Music... anything you want.
As for linguistics, you can rely on me. Beyond that, you may aim for a "dual-track" scholarly path—building a strong second academic pillar by interacting with researchers across SFC to achieve creative, interdisciplinary synergies. I myself am a researcher navigating between Digital Humanities and theoretical linguistics. It is twice as demanding as doing linguistics alone, but in return, it opens up a remarkably rich world of language to explore. If this approach resonates with you, I look forward to receiving your application.